低気圧頭痛と上手に付き合うために

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  監修薬剤師 對馬 千沙都

  作成日: 2025年6月2日

梅雨の季節が近づくと、頭痛を訴える方が増えます。特に「低気圧頭痛」や「天気頭痛」と呼ばれる症状は、気圧の変化に敏感な方に多く見られます。今回は、低気圧による頭痛のメカニズムや対策、そして市販薬の選び方について解説します。

低気圧頭痛とは？

低気圧頭痛は、気圧が下がるときに起こる頭痛のことです。気圧の変化が体内の血管や神経に影響を与え、頭痛を引き起こすと考えられています。特に梅雨時期は、低気圧が長時間続くため、症状が悪化しやすい傾向があります。

なぜ低気圧で頭痛が起こるのか？

低気圧により脳の血管が拡張しやすくなり、周囲の神経が刺激されて頭痛が起こると考えられています。
また、耳の奥にある内耳が気圧の変化を感知すると、自律神経のバランスが乱れ、頭痛のほかにもだるさやめまいなどの症状が現れることがあります。

低気圧頭痛のセルフケア方法

日常生活でできる対策をいくつかご紹介します。

1. 規則正しい生活

睡眠をしっかりとり、バランスの良い食事を心がけましょう。自律神経が整いやすくなります。

2. 適度な運動

軽いストレッチやウォーキングで血行を促進し、自律神経のバランスを整えましょう。

3. 水分補給

こまめに水分をとり、脱水を防ぎましょう。アルコールは頭痛を悪化させることがあるので控えめに。

4. リラックス

ストレスは頭痛を悪化させるため、深呼吸や趣味の時間を持つことも大切です。

5. 耳のマッサージ

耳を軽くもんだり引っ張ったりして、耳まわりの血行を良くしましょう。

6. 頭痛ダイアリー

頭痛が起こった日時や症状、天気や気圧などを記録することで、自分の体調が悪化しやすいパターンを把握できます。インターネットでダウンロードできる頭痛ダイアリーも活用してみてください。受診時にも役立ちます。

市販薬の選び方

低気圧頭痛に使用できる市販薬には、以下のようなものがあります。

漢方薬

五苓散（ごれいさん）

体内の水分バランスを整え、自律神経の乱れに作用します。気圧の変化による頭痛のほか、だるさやめまい、むくみなどにも効果が期待できます。五苓散は喉が渇くのに尿量が少ない、全身がむくみやすいといった傾向の方に適しています。

鎮痛薬

アセトアミノフェンやNSAIDs（非ステロイド性抗炎症薬）

今あるつらい痛みを抑えたいときに使用できます。ただし、長期間の連用は避けましょう。

※いずれの市販薬も用法・用量を守り、持病や他の薬との飲み合わせに注意してください。症状が長引く場合や重い場合は、必ず医療機関を受診しましょう。

まとめ

梅雨の時期は気圧の変化が激しく、頭痛を感じやすい季節です。低気圧頭痛を感じたら、無理をせずセルフケアと適切な薬の使用で上手に乗り切りましょう。お困りの際は、ぜひ薬剤師にご相談ください。